2024年には、注目すべき星の動きが３つあります。
まず、その３つを押さえておきましょう。
① 牡牛座で木星と天王星が重なる【13年に一度の大イベント】
幸運・拡大の星である木星は、2023年5月17日から牡牛座をめぐっています。
この木星が、2024年4月21日、牡牛座の21度で天王星と重なるのです。「好景気アスペクト」の最も強力なもので、これから新しい産業が大きく広がっていきそうです。
② 木星が牡牛座から双子座へ 【1年単位の変化】
牡牛座を運行していた木星は、2024年5月26日に双子座へ移動します。そして、2025年6月10日に蟹座に移っていくまで、およそ１年間双子座に滞在します。
2024年は木星が牡牛座にいる前半と、双子座に入ってからの後半で、世の中の価値観ががらっと変わりそうです。
➂海王星が土星とともに魚座の終わりの度数を運行【15年単位の変化】
2011年4月に魚座に入った海王星は、今までずっと長い間、魚座に滞在していました。
その海王星が、いよいよ2025年3月30日に牡羊座に移動するのです。そして、それを追いかけるように土星も2025年の5月に牡羊座に移動します。
ですから、2024年は魚座の終わりの方の度数で海王星と土星が最後の仕上げをする1年になります。
それではそれぞれ、詳しくみていきましょう。
【目次】
牡牛座での木星と天王星のコンジャンクション
2024年の星回りで一番楽しみなのは木星と天王星が重なる「コンジャンクション」です。
木星と天王星が特定の角度をつくることは「好景気アスペクト」と呼ばれています。
その中でも、13年に1度やってくる「コンジャンクション」というアスペクトは、特に新しい社会や産業が大きく展開していくことを示しています。
過去をふりかえると、1997年2月に水瓶座でこの配置がありました。ちょうどインターネット産業が発展した時期です。ネット広告や商取引など、これまでにない新しいビジネスが生まれ、特に1997年頃からは、インターネットを利用したブログや広告が広がりを見せました。
また、2010年～2011年には、ふたつの星座で木星と天王星が２度重なり、それぞれ違った影響がみられました。
まず、１回目は牡羊座0度、つまり春分点で発生したので、とても特に強い影響力がありました。牡羊座的な、新しく今までにないものを作り上げていくポイントでの「コンジャンクション」。ユーチューバーのような新しい仕事が登場したり、GAFA（Google, Apple, Facebook, Amazon）などの企業が作り出すネット広告、ネット配信、ネットショッピングなど、新しいサービスが私たちの日常生活を大きく変えていったのです。
そして２回目は、逆行した木星と天王星が魚座で重なりました。スピリチュアルや心のケアといった、形のない分野が産業化され、企業がマインドフルネスの普及に注目するなどの動きがみられました。
では、2024年の木星と天王星の「コンジャンクション」はどうでしょうか？
4月21日、牡牛座の21度で木星と天王星が「コンジャンクション」します。牡牛座ですから、物質的な側面で素材の良さや本物かどうかが問われていくことになりそうです。
牡牛座は五感と密接に関連しているので、五感を満足させる質の高い心地よさをとても大事にします。ビジネスをするなら、ラグジュアリー感があり、手触りのいいものをターゲットにするといいかもしれません。日本料理のような、素材がよく、新鮮さを大事にする本物の料理、そうしたものも一つのヒントとなります。
また、新しい食材や惣菜などが注目されるかもしれません。牡牛座に天王星が滞在している影響で、人工肉やフェイクミートなどの革新的な食品が注目されていますが、そうした強い加工がほどこされているものは、牡牛座としてはちょっと違うかなと思います。やはり素材そのもの、「本物」が大事なのです。
また、ゴールドや石油などの本物の資源を扱う産業が充実してくるでしょう。CO2排出を減らすことが環境保護の大きなテーマです。資源をどのようにして効率的にエネルギーに変えていくのかなど、技術力で本物の資源を大事に扱っていく、そんな産業が出てくるのではないでしょうか。
日常の衣食住においても、本物の価値が重視されます。長く使えるしっかりとした素材の製品を大事にしていくことが大切になります。ブランドとか、宣伝広告によって高級品だと言われている、外側に豊かさの基準があるものではなく、自分の人生にとって、必要で、長く使えて、ずっと大事にしていける、ラグジュアリーな素材の使い勝手のいいもの、本物の道具といったものが大事になってくるでしょう。ブランドは、高いからいいとか、有名だからいいというのではなく、貫かれた品質へのこだわり、クラフトマンシップがあり、そこに本物の良さがあるからこそ、長年愛されてきているのです。牡牛座というのは、そうした100年、200年使える、愛される、本物の価値のあるブランドを大事にするという価値観なのです。そうした観点から古い伝統産業が注目されることもあるかもしれませんね。
自分の中にある心地よさと向き合い、何を一番おいしいと感じるのか、どういったことが心地いいのか、自分にとって何が本物なのかということを問い直していくといいでしょう。そしてそれを確実に身に着けていきましょう。そうすることによって本当の豊かさを得ることができるのです。
木星が牡牛座から双子座へ
2024年5月26日に木星は牡牛座から双子座に移動します。これを受け、2024年は、前半と後半で様相が違ってきます。
2024年の前半、3月中旬までの間は、木星と土星がオーブ１度くらいの、とてもタイトなセクスタイル（60度）という好角度を取り続けています。
土星は社会の枠組みやルールを表しますが、そこへ木星がポジティブなエネルギーをもたらし、社会の善意を広げる力として機能するのです。また、身体や物質的なことだけでなく、心のジャンル、つまりトラウマの解消や心の平和、浄化といったことにもいい影響がありそうです。
その木星が、5月26日に双子座に移動すると、土星とスクエア(90度)という角度となり、どうしても木星の勢いに対して問題や壁を作り始めてしまいます。そこをクリアしないと先に進ませてくれないのです。
ですから、3月、４月のうちに木星と土星の好角度を利用してものごとを前に進めておくことをお勧めします。
木星が双子座に入ってからは、動きの速い情報や流通、通信といった分野に木星が発展を与えようとします。個人的な才能を持った人たちが活躍したり、その器用さや能力の高さが脚光を浴びるかもしれません。そうした技術を磨くことが称賛されるようにもなるでしょう。
技術や情報を取り入れて、いかに使いこなすか、人に広めていくか、スキルをアップしていくか、またそれを学ぶ場所などが重要になってくるのですが、そうしたことに遅れてしまう人たちが出てくることも事実です。木星が土星とスクエア（90度）という緊張感のある角度になるため、情報の格差や技術の不足が問題となるでしょう。速く進みたい双子座の木星に対し、そうした問題に目を向けるようにと土星がブレーキをかけてきそうです。
そのように土星は課題を突き付けてくるのですが、それをきちんとクリアしていけば、発展させていくことができます。双子座に木星がいるからと言って、身軽にどこにでも行って楽しそうな情報をキャッチして伸びやかに能力を伸ばせるかといえばそうではなく、土星から重たい問題を突き付けられます。でも、人助けとか、問題が生じるところへの補償とか、環境汚染をしないとか、発生しうる問題を解決しながら進めることで、初めて発展させることができる、ということになるのです。
一方、５月頃は、双子座の木星は水瓶座の冥王星とはトライン（120度）という好角度なので、新しい技術によって情報量が非常に大きく増えるということが予想されます。情報の伝達速度が上がることで、物流や交通系に大きな影響を与える可能性もあります。人々の移動や物の流れが速くなり、世の中のシステムや景色が大きく変わってくるかもしれません。まだ度数が若いのでその触りの部分にしか過ぎないかもしれませんが、今後の変化のイメージや可能性を感じさせるアスペクトとなっています。
海王星が土星とともに魚座の終わりの度数を運行
2023年から土星は魚座を運行していますが、2024年は海王星と土星が魚座の終わりの方の度数で共存する最後の年でもあります。
海王星は2011年から長い間、魚座に滞在していました。その間に「世界はつながっている」という感覚が広がってきました。世界の遠い国で紛争が起き、多くの人々が亡くなっているとか、災害で大変な状態にある人々がいることを、ニュースやSNSで見て、世界同時で感じている、そういう時代になりました。自他の境界線がない感じ、みんなスピリチュアルな領域で一体なんだという感覚が広がりました。
そんな海王星に土星が一緒になって、魚座を抜けていくのです。
つまり、2024年のうちに片づけなければならない問題があるということなのです。
これまで長きにわたった問題や泥沼化してしまった課題、そうしたものに対し、土星的に解決策をもたらす必要があるのです。歴史的な問題、社会的な問題、曖昧になってしまっているさまざまな問題に土星がケリをつける、道筋をつける、そうしたことが求められるでしょう。
海王星は、2024年の終わりに魚座の最終度数を通過し、2025年3月30日に牡羊座に移動します。その後、2025年5月25日に土星が牡羊座に入り、2026年2月21日には、土星と海王星が牡羊座0度でぴったりコンジャンクションするのです。
世界の常識や価値観が大きく変化する可能性があります。新しいルールや非常識から始まる新しい時代の幕開けを示唆しており、今はその準備段階ということでしょう。
各太陽12星座ごとの記事はこちら！
【2024年運勢解説】牡羊座編
【2024年運勢解説】牡牛座編
【2024年運勢解説】双子座編
【2024年運勢解説】蟹座編
【2024年運勢解説】獅子座編
【2024年運勢解説】乙女座編
【2024年運勢解説】天秤座編
【2024年運勢解説】蠍座編
【2024年運勢解説】射手座編
【2024年運勢解説】山羊座編
【2024年運勢解説】水瓶座編
【2024年運勢解説】魚座編
西洋占星学研究家。実占歴25年以上。
西洋占星学を石川源晃、松村潔の各氏に師事。
1996年より東京アナウンス学院にて西洋占星術講座を担当。
2001年より松村潔氏の主催する「占星術虎の穴」にて占星術初級講座を担当。
2003年より中級講座を担当。
2003年〜2007年イシス学院(旧・タロット大学)にてタロット初級講座講師。
以降、ARI占星学総合研究所にて、西洋占星術講座、タロットリーディング、個人鑑定を行っている。
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