
2026年を星の動きから紐解く
2026年には注目すべき星の動きが5つあります。
まず、その5つを押さえておきましょう。
①海王星と土星の牡羊座入り
2026年1月27日、海王星が牡羊座へ。2月14日、土星も牡羊座へ移動します。どちらも2025年に一度入っていましたが、逆行で魚座に戻っていたため、ここからが本格的なスタートです。
➁海王星と土星の重なる配置(コンジャンクション)
2026年2月21日、土星と海王星が牡羊座でぴったりと重なります。これは約35〜37年に一度しか起こらない特別な天体の配置です。
➂天王星の双子座入り
2026年4月26日、天王星がいよいよ双子座へ。2025年夏に一度双子座に入ったものの、逆行して牡牛座に戻っていました。ここからが双子座天王星時代の本格的な幕開けです。
④木星の獅子座入り
2026年6月10日、木星が獅子座に移動します。趣味や好きなこと、ワクワクするクリエイティビティを思いきり発揮できる約1年間の到来です。
⑤土星とトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)の調和的配置
2026年は、土星とトランスサタニア(天王星・海王星・冥王星)が調和的な角度で結ばれる特別な年です。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
海王星の牡羊座入り
2026年1月27日、海王星がいよいよ本格的に牡羊座へと入ります。2025年に一度入っていましたが、逆行して魚座に戻っていたため、ここからが本当のスタートです。
海王星は約165年かけて12星座を一周する天体。12星座のスタート地点である牡羊座に戻るのは165年ぶりの出来事です。前回は1861年、日本では幕末期。1853年に黒船が来航し、まだ何も制度は決まっていないけれど、新しい時代を感じさせる時期でした。
海王星が表すのは、イマジネーションの力。今ここにはないものをありありと思い浮かべ、可能性として期待し、夢を膨らませる力を司っています。その海王星が牡羊座に入ることで「何か新しい時代が始まりそう」という予感を、多くの人が自然と感じるようになるでしょう。
続いて2月14日、土星も牡羊座へ移動します。土星も2025年に一度入っていましたが、逆行で魚座に戻っていました。土星は約29年で12星座を一周し、私たちが守るべきルールや社会制度、システムや制約といった約束事を司る天体です。
牡羊座はまだ誰も足を踏み入れたことのない未開の地。失敗も織り込み済みでいろいろ試しながら、誰もが安心して新しい時代を迎えていけるよう、その試みをしていくのがこの時期の土星の役割です。私たちは今、既存の制度を超えた魂の価値観で、新しい時代を迎え入れようとしているのかもしれません。
海王星と土星が重なる配置(コンジャンクション)
2026年2月21日、土星と海王星が牡羊座0度台でぴったりと重なり合います。これは約35年から37年に一度しか起こらない、とても特別な天体配置です。
土星は約29年で12星座を一周し、海王星は165年かけて一周します。速度の違う二つの天体が、海王星の位置に土星が追いついて追い越していく瞬間。それが35年から37年ごとに訪れるこの特別な配置なのです。
今回特に意味深いのは、牡羊座の0度台、つまり春分点で起こること。どんな天体も春分点を通過することで、まっさらなスタートラインに立ちます。ここは新しい12星座のサイクルが始まる場所です。
過去にこの配置が起きたとき、時代を動かす大きな出来事がありました。1917年、獅子座で重なったときにはロシア革命が起き、帝国ロシアが崩壊してソビエト連邦が樹立されました。1952年、天秤座で重なったときには、サンフランシスコ平和条約が施行され、日本の独立という節目を迎えています。
土星が表すのは、私たちが守るべきルールや社会的な制度、システムや制約といった約束事。「守らなくてはいけない」と思い込んできたルール、「破れない」と思ってきた大きな壁とも言えるでしょう。
一方、海王星は土星よりも遠い天体で、土星を超える力を持っています。
この二つが重なるとき、それまで守られてきた価値観を打ち破るような概念がやってくると言われています。「人道的に」「魂の価値観で」といった、法律では扱えない形のない価値観によって、既存のルール意識をいともたやすく超えさせてしまいます。法律や制度といった形式的なルールよりも、「人として本当に大切なこと」「心の奥底で正しいと感じること」を優先する動きが起こってくるでしょう。
そしてこれが起こる牡羊座は、誰も足を踏み入れたことのない未開の地。まだ未経験ゆえに失敗もつきもので、混乱もあるかもしれません。でも、新しい未知の世界を、実験段階ではあっても受け入れていく。そんな勇気ある一歩が、この時期に始まっていくのです。
天王星の双子座入り
2026年4月26日、逆行して牡牛座を巡っていた天王星が再び双子座に入ります。天王星は84年かけて12星座を一周する天体で、逆行による一時的な天体の移動を除き、私たちが一生の間に同じ星座に戻ってくることはほとんどありません。つまり、今回の移動は本当に特別な出来事です。
天王星が持つのは、変化と独立を促す力。今まで通りではない別の何かへ向かって、古いものを手放し、新しい方向へと目覚めさせていく力です。天王星が次の星座に入るとき、人々の生活様式がガラリと変わることも珍しくありません。
双子座が司るのは、通信や交通、流通といったインフラ、そしてコミュニケーションや商取引に関すること。天王星がここに入ってくることで、これらの分野に大きな技術革新が起こるでしょう。全く新しい概念がもたらされ、エネルギーインフラも変わるかもしれません。例えば、石油文明のような従来の発電システムが、まったく違う形に変わっていく可能性があります。
特に注目したいのは、コミュニケーションの飛躍的な進化です。言語を瞬時に翻訳してくれるツールがさらに進化し、国境も言葉の壁も超えて、人々の交流がこれまで以上に加速していくでしょう。ボーダーレスな新しい世界が、目の前に広がっていきます。
ただし、天王星は「分離独立」のエネルギー、そして「今までと違うものへ」という強い変化の力があります。情報や知性を司る双子座に入ることで、極端な情報が溢れ、人々の意識が二極化してしまい、人々の考え方が真っ二つに分かれてしまうかもしれません。
実は、過去に天王星が双子座にあった時代を振り返ると、興味深い共通点が見えてきます。1941年から1949年は第二次世界大戦、1858年から1866年はアメリカ南北戦争、1774年から1782年はアメリカ独立戦争。日本では幕末の動乱期や、戦時中の言論統制の時代と重なっていました。
でも一方で、1774年には『解体新書』が発刊されるなど、新しい知の世界が切り拓かれた時代でもあります。天王星が双子座に入ることは、混乱もあるけれど、同時に私たちを目覚めさせ、覚醒へと導いてくれる。そんな両面を持った特別な時代が、今まさに始まろうとしているのです。
木星の獅子座入り
2025年6月10日から、木星は蟹座に滞在していました。蟹座は、国や家族の安心と安全を大切にする意識を表します。心のよりどころとなる場所、心を育む大切な居場所を豊かにしてくれる配置。自分自身のルーツや成り立ちをしっかりと確認できた時期でした。
そして2026年6月30日、木星が獅子座に移ります。蟹座で培った安心感をベースに、今度は自分自身の誇りを堂々とアピールしていく時代が始まります。
獅子座木星の時代は、自分を前面に打ち出していくことで盛り上がっていくモードになります。自分の内側にある情熱やクリエイティビティを思いきり表現することで、世の中全体が発展していく流れです。自信を持って、自分らしさを輝かせていく時代なんです。
この時期、獅子座の木星の真向かいには、水瓶座の冥王星が位置しています。この配置は、水瓶座の冥王星が持つ「個人の自由」という価値観を、木星がポジティブに広げていくことを意味します。個人の自由を謳歌し、大切にし、自分らしい選択を優先する。そんな価値観が問われる時代です。自分の意見をしっかり持っていることが、とても重要になってきます。
誰かの言いなりになったり、周りに合わせて安心するのではなく、個人主義や独立自立を本当にポジティブに押し進めていく。そんな時代の空気感が生まれるでしょう。
獅子座の木星の素敵なところは、時代を明るく照らしてくれることです。エンターテイメント、スポーツ、ゲーム、芸能といった創造性豊かなジャンルが輝きます。何かしらワクワクするような、世の中の明るい話題を、みんなで一緒に楽しめる時期になるでしょう。
さらに、この時期は天王星が双子座に入ってくる時代(4月26日から)と重なります。技術革新の双子座の天王星と、獅子座の木星が心地よい角度(60度)で結ばれることで、「新しい才能を磨いて、素人でもいいからどんどん表現してみて」という後押しが生まれます。
コミュニケーションが爆発的に進化し、誰もがインターネット上で自分自身がメディアとなり、身の回りのことを発信する。自分のアバターキャラクターを持つのが当たり前になり、バーチャルな体験を通じた交流が世界中で花開くでしょう。
これは「楽しんだもの勝ち」の時代。新しいコミュニケーションの形を、思いきり楽しんでいけるといいですね。自分らしさを表現することが、そのまま世の中を明るくしていく。そんな素敵な時代が、もうすぐやってきます。
土星とトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)の調和的配置
2026年は、ゆっくりと動く大きな天体たち(土星より遠い天体をトランスサタニアンと呼びます)が、とても心地よい角度で結ばれる特別な年になります。
4月26日に天王星が双子座に入ると、既に水瓶座にしっかりと腰を据えている冥王星と、120度という調和的な角度を形成します。
そして、一方、双子座の天王星と水瓶座の冥王星は、2月21日に牡羊座でぴったりと重なった土星・海王星に対して、60度という調和的な角度を形成します。牡羊座は火の星座、双子座と水瓶座は風の星座。火と風は相性が良いので、牡羊座の土星・海王星を挟むようにして、風の星座から調和的にサポートする形になります。
この調和的な配置が意味するのは、スムーズな時代の移り変わりです。90度や180度といった緊張を生む角度ではなく、調和的な角度で結ばれているため、私たちは矛盾なく、段差なく、シームレスに新しい時代を受け入れていけるでしょう。天王星がもたらすコミュニケーションの変革も、土星と海王星が牡羊座で始める新しい試みも、大きな壁にぶつかることなく、自然に時代は変わっていくと思われます。
また、2025年は、牡羊座の土星と蟹座の木星が90度の角度にあり、お互いを否定し合うような関係性でした。世の中の矛盾が噴き出すような時期でした。
しかし、2026年6月30日以降、木星が獅子座に入ると、土星と木星が120度の調和的な角度で結ばれます。この配置は、世の中の仕組みやシステムを木星がポジティブに展開していける時。矛盾なく社会が回っていくような状態です。
社会全体が、問題を前向きに捉え、解決し、より良くしていこう、世の中を明るくしていこうという流れになっていきます。さらに、牡羊座の土星も、獅子座の木星も、どちらも火の星座ですから、人々の意識の中に何か盛り上がるテーマが生まれてくるでしょう。
でも、この新しい時代を本当に楽しむためには、私たち一人ひとりが大切なことを忘れてはいけません。誰かの意見に流されるのではなく、体制に従っていれば安心という時代でももうなくなります。ニュースで言っていること、大勢が言っていることが、本当に自分にとって正しいのか。きちんと確認しながら決めていくことが大切です。
自分の中心に価値観を置いているか。それが本当に問われる時代になります。誰かと一緒だから安心、ではもう通用しません。自分らしさを大切に、自分の頭で考え、自分の心で感じながら、新しい時代を迎えていきたいですね。
西洋占星学研究家。実占歴25年以上。
西洋占星学を石川源晃、松村潔の各氏に師事。
1996年より東京アナウンス学院にて西洋占星術講座を担当。
2001年より松村潔氏の主催する「占星術虎の穴」にて占星術初級講座を担当。
2003年より中級講座を担当。
2003年〜2007年イシス学院(旧・タロット大学)にてタロット初級講座講師。
以降、ARI占星学総合研究所にて、西洋占星術講座、タロットリーディング、個人鑑定を行っている。
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